SENNHEISER
e945
今回のレビューは以前のAKG D7と同じく,ボーカルハンドヘルドマイク比較の中のマイクをもう少し詳しく取り上げていきたいと思います。
Product Overview of e945
ボーカルハンドヘルドマイク比較のページからいらした方には重複するかもしれませんが,スペックです。
- 指向性
- スーパーカーディオイド
- 開回路感度
- 2.0 mV / Pa +- 1 dB (自由音場、無負荷、1KHz)
- 周波数特性
- 40 - 18,000 Hz
- 公称インピーダンス
- 350 Ohm
- 寸法
- 47 x 181 mm
- 重量
- 330g
です。
e945はe900シリーズの最上位マイクでした。「でした。」と書いたのは現在はe965という上位モデルが出ているので「最上位」という称号をe965にに譲っています。
とはいえ,上位モデルが出たからといって,e945の性能が落ちたわけでもなく,ダイナミック・マイクに限ればe900シリーズの最上位のマイクです。
Sound Impression of e945
e945の最大の魅力は滑らかな中域だと思います。HAのゲインを固定して色々マイクを試したわけですが,まずSM58と比べて感度の兼ね合いで音量が上がります。それだけの影響では無いと思いますが,音が前に出てきて音圧感が感じられます。
破裂音に対するレスポンスも非常に優秀で音が一回り太くなったように感じられます。誤解を招くかもしれませんが,ちょっとコンプがかかったような感じのまとまりと音圧です。
音質傾向としてはヨーロピアンサウンドを地で行く上品な音です。ふくよかというよりはすべての周波数に余裕がある感じ,という印象です。
周波数特性極性曲線をまんま信用して音をだすと「あれ」,となるかもしれません。カーブでは結構ハイ上がりな感じですが,結構中低域もしっかり拾ってくれます。高域もサラッとした感じの印象で耳が痛い感ではありません。
EQのレスポンスもよくRevの乗りも滑らかで,男性女性ともに魅力的なマイクだと思います。
Afterwords
これもちょっと誤解を招く表現ですが,「SM58だといまいちしっくり来ない...。」「自分の声で耳が痛い...。」という方にマッチすることが多いマイクだと思います。
マイマイクがじわじわ広がっている気がします。
つくば店店頭で試せますのでお気軽にご来店ください。