AKG
D7
だいぶ前になりますが,ボーカル ハンドヘルドマイク比較という記事を書きました。
完全に僕の主観で代表的なマイクをコメント付きで紹介してあるのですが,お陰様で製品レビューページのなかでも人気の高い記事になっています。
それぞれをもう少し掘り下げて紹介しようかな,と思い今回はAKG D7を紹介していきたいと思います。
Product Overview of D7
いきなりですが,スペックです。
- 形式
- ダイナミック型
- 指向特性
- スーパーカーディオイド
- 周波数特性
- 70Hz ... 20kHz
- 開回路感度
- -52dBV re 1V/Pa
- 最大音圧レベル
- 156dB SPL(THD 3%)
- 等価雑音レベル
- 18dB SPL(Aウェイト)
- インピーダンス
- 600Ω以下
- コネクター
- XLR 3ピン
- 寸法・質量
- φ51×185.2mm、340g
- 付属品
- マイクホルダー(SA 61)
- 交換用インナー
- ウインドスクリーン
- 専用マイクケース
- 別売アクセサリー
- ショックマウント(H 30)
- マイクホルダー(SA 44)
- ウインドスクリーン(W 23、W 880)
Sound Impression of D7
さて,実際の音に行きましょう。今回は常連さんが「俺のSM58と相性はいいと感じているがもうちょっと他のマイクも試してみたい」ということで「これイイんじゃないですか?」とAKG D7やその他のマイクを試してみました。
その常連さん(以下Yさん),とは結構長い付き合いで録音でもお世話になったりしているのです。
まず,基準となるSM58から試していきます。「まぁ,この音だよなー」と。
途中は割愛しますが,AKG D7を試した時も「うーん,やっぱり俺の声はSM58が一番相性が良いような気がする...。」と。確かに音質面でのマッチングは申し分ないのですが,「歌じゃないと分かんないねー」となったので,アコギを持ってきて試してみました。うっすらリバーブを掛け,ライブをある程度シミュレーションした状況にしてみました。
若干オフ気味で歌うことが多いとのことでここでSuperCardioidの強みと感度が2.5dBほど高いことによるアドバンテージがでました。
マイクハンドリングした時に音の芯が失われないのです。
AKGのマイクはオフマイクで使用することが前提のものが多いのですが,D7にもその設計思想は受け継がれているのかもしれません。
SHUREのマイクは激オンマイクが前提ですが,AKGは「レポーターの顔が隠れない」というコンセプトが,少なくともBroadcasting用のマイクにはあるようです。昔試したAKGのマイクも指4本くらい離したほうが良かったのAKGの設計思想がそうなのでしょう。
そのいわゆるオフ気味の時のレスポンスが気に入っていただけた様子です。
「ちょっと高域がきついか?」とおっしゃっていましたが,「新品のマイクはだいたいそういう高域の癖ありますから」と説明すると,ご納得いただけた様子です。
後日ご来店いただき感想など伺ったのですが,「いやー,あれ,評判イイよ!」とご満足な様子。声質の好みなどもあるかと思いますが,悩んだ方には是非試していただきたいマイクです。
Afterwords
音質ももちろん大事ですが,Vocal Handheldマイクには更に持ちやすさ,ハンドリングレスポンスも求められますが,今回それを実感しました。
素敵なポーチも標準で付属しますので気になる方はお気軽につくば店にご来店ください。