OVERLOUD
BREVERB2
Softube TSAR-1に引き続き2機種目のプラグインレビューです。
Softube TSAR-1は気に入ってよく使っています。特にDs周りのRevに最適な印象です。
BREVERB2はどんなサウンドなのでしょう。
Product Overview of BREVERB2
さてBREVERB2はリバーブプラグインです。Softube TSAR-1のレビューにも書きましたが,僕は幾つかのリバーブを使いわけるのでバリエーションの違うReverbがあるのは困りません。
代理店ページの紹介にもありますが,
プロフェッショナル・レコーディング・スタジオの定番とされるあのリバーブ・ユニットを彷彿とさせる透明で豊かなリバーブ・サウンド
ありますが,音を聴いたところその「あのリバーブ・ユニット」とはLexic○nでしょう(←もはや伏字になっていない...)。
パラメーターも多く用意されており,僕はあまり使いませんがプリセットも多くあります。たまに使用すると新たな発見がある時がありますのでマイナスにはなりませんし,開発者のオススメというかその製品のオススメの傾向をざっとチェックするのに便利なので初期のうちはよく使用しています。
なによりこの値段であのリバーブサウンドが手に入るのは嬉しい限りです。
Presetですが,左にBanksとその下にそのPresetの実際の設定があります。各BANKは128Presetの枠があり,いくつかは[Empty]になっているのでお気に入りを記録させることも可能です。
Hall,Plate,Roomを筆頭にDsやVocalなどの楽器別の設定もあります。
一番「へー」と思ったのはPostPro(PostProduction)が用意されていたことです。M-S方式じみた(?)表記もあり,いわゆる「音楽制作」のみならず幅広い使用が可能ですね。
さて,プラグインと言うことで気になるのがライセンスとCPU消費量でしょうか。
ライセンスは1度の購入で3ライセンスまで使用可能です。またそれも移動できるので同時に使用できるPCが3台,と考えていただいても良いと思います。iLokのほうが便利な時もありますが,これはコレで便利です。よく使用するPCにインストールしています。
CPU消費量ですが,コレもさほど気になりません。PT9のセッションに突っ込んでみました。48kHz/24bit buffer size=1024samplesです。
ステレオで10コ以上インサートしてみましたが,さほどCPU消費はふれませんでした。状況によると思いますが,軽いプラグインといってよさそうです。
ちなみにPlatformはApple MacPro
- OS 10.6.8
- CPU 2 x 2.26GHz Quad-Core Intel Xeon
- RAM:8GB 1066 MHz DDR3
です。
僕はRevを昔ながらの方法(=AUXを立ち上げてSend/Returnを組む)方法しか使わないのでここまで走れば充分です。
Sound Impression of BREVERB2
さて,では実際の音に行きましょう!
ものがReverbだけにRevサウンドだけを聴いてナンセンスです。
代理店ページにはWavとMP3のサウンドデモがありますので興味が有る方は聴いてみてください。
プリセットごとにパラメーターも若干異なるようですので細い説明はできませんが,まず,通常使用される,TimeやPredelay,Spreadといった基本的なパラメーターは搭載しています。
いろいろプリセットを聴いてみて思ったのが非常にマイルドでスムーズな音がする,ということです。以前レビューしたTSAR-1とはやや対照的なサウンドです。シビランスに引っかかる感じが少ないと言うか,さらさらした感じの部分が少ないというか。こもっているわけでもないのに耳につかない感じ,という印象です。影であるReverbにふさわしい印象です。もちろんパラメーター次第の部分はありますが,Presetでこういう音がするとうことはこの手のサウンドがBREVERB2の顔なのでしょう。
先日Mixに使用して見ました。対象はVocalです。Presetからホールを選んでパラメーターをいじることしばし。うっすらと広がる綺麗なReverbサウンドが作れます(曲的にこってり,という感じではなかったので)。
- Time
- 3.10s
- Predelay
- 68.8ms
- Damping
- 2.89kHz
あたりの設定値です(他にもパラメーターは存在しますが,割愛します)。
うっすらしか掛けなかったのですがクライアントの印象も上々です。
良いリバーブに共通の「そこまで主張しないんだけど,外すとあからさまに寂しくなる」,「空間をきれいに埋めてくれる」という特性を持っています。
今回は結果的にTSAR-1を使用しましたが,Dsにも非常によく馴染みます。
他にもSSL X-Verbもありますから選択肢は現在5つです。Hardware(=t.c. electronic M3000)を入れると6種類,うーん素敵ですね。キャラがかぶっていないのが嬉しいです。
パラメーターにもGate,EQが揃っており80年代Gate RevをBREVERB2のみで作ることも可能です。
Afterwords
代理店ページにレビューが載っていてそうそうたるメンツが褒めていますが,まんざら嘘ではありません。もちろん使いこなし,という部分はあるのですが,サクっとしっくり来るという感じでしょうか。
最近の僕のVocal用RevのFisrt Choiceです。
前述のPostProというプレセットもありますので音楽制作の方のみならず映像製作の方にも使いやすいプラグインではないでしょうか
良いReverb plug-insをお探しの方にぜひともトライしてみて欲しい製品です。