AKG
C214
スタジオ定番機材のひとつ、AKG C414を単一指向性に限ったモデル、C214をチェックすることが出来ましたので、見ていきましょう。
Product Overview of C214
AKGの型番は"C"から始まる製品はコンデンサー、"D"から始まる製品はダイナミックマイクです。
すなわちC214はコンデンサーです。
ボディシェイプはC414のそれと似ています。グリルから透けて、LARGE Diaphramが見えます。
指向性機切替の機能を省いたおかげでスイッチ類は、PADとHPF(160 Hz, 6 dB/Oct)だけです。
メーカーもC414の音がする、と言っていますが、どうなんでしょうか?
回路設計にもよると思いますが、スイッチが減って同じ音がするのかな、とも思いました。
では早速チェックしていきましょう。
基本的なスペックで調べるとC214の方が若干ですが感度が低いです。とはいってもその差は1dBですから目くじらを立てるような差ではないでしょう。
Sound Impression of C214
C414の音はとても地味な感じの音がします。特に特徴がないのがその特徴、と言っても良いかもしれません。詳細はC414B-XLIIのレビューをご覧頂ください。
C214とC414を弊社Annex RecでDsのテスト収録に使用してみました。ワンポイントで、同じ位置にセットし、同じHAを経由しての収録です。
まずその印象ですが、非常に似ています。ただわずかにですが、差があるように感じます。その差ですが、ちょっとC214の特性に高域(12-13kHzあたりかな)に若干のピークがあるように感じました。新品だからかもしれません。
あとC414の方がフラットな印象です。C214の方が少しMidが出っ張る印象でしょうか?肉厚というよりはちょっと癖があるかなーという感じです。
あと中域に、どこかディップがあります。Snの響き方に影響がでますから1.5kHz辺りですかね。ただもともとフラットなC414のカプセルを使用していますので、そんなに癖が目立つということはありません。C414と厳密に比較すると、ということになります。
試しに片方を逆相にして聞いてみましたが、結構音は残ります。もちろん物理的に完全に同じ場所というのは不可能ですからどうしても差は出ますが、ステレオマッチングのマイクで試すよりもその差は大きいように感じます。
Afterwords
C414の替わりとしてC214を買うとちょっと違うのかもしれませんが、単純に優秀なマイクだと思います。素直はキャラクターはそのままですから。むしろC214の性能をきちんと引き出せる優秀なHAやその後につながるものが重要になってくるかもしれません。
アコギや、ボーカル、2本そろえてOverHead,本数が揃うならタムもオススメです(PADを忘れずに!)。エレキギターも良い音になりそうです。PFもいいでしょうね。弦や管楽器もいいと思います。
上のレビューは「C414とおなじなのかぁ」と言う観点に基づいた否定的な観点が多い印象ですが、価格の観点からも同じ音はしないでしょう(したらビックリです)。何度もVersionUpを繰り返しAKGのフラッグシップモデルのひとつともいえるC414を同じ音が出るとはさすがに思えません。
ただC414と同じ方向性のマイクであり、それと似た音がするマイクと考えるととてもありなマイクです。C414の値段でC214を2本買ってまだおつりがきます。その部分を良いケーブルなどに当てた方がトータルとしては良い音になると思います。
Specs of C214
- カプセル:1インチ ラージダイアフラム
- 感度:感度20 mV/Pa(-34 dBV)
- 周波数レンジ:20 - 20,000 Hz
- ノイズレベル:13 dB-A
- 指向性:単一指向性(カーディオイド)
- 最大 SPL:136 / 156 dB SPL(0 / 20 dB Pad)
- ダイナミックレンジ:123 / 143 dB-A(0 / 20 dB Pad)
- ハイパス・フィルター:160 Hz, 6 dB/Octave、スイッチ切替可
- パッド:20 dB、スイッチ切替可
- ファンタム電源:12 to 52 V
- サイズ:160 x 55 mm
- 重量:280g
- 付属品:H85ショックマウント・ホルダー、W214ウィンドスクリーン、メタルキャリングケース
date:
checker:Takumi Otani
AKG,C214ショップページへ
こちらの商品をご注文時に「Product Reviewを見た!」と記載頂ければ送料無料とさせていただきます。