特徴
概念としては、コンプレッションにおいて"リモートカットオフ"を使用するか、真空管に再度バイアスをかけることで行います。サイドチェーンにさえ、強烈な整流用の真空管を備えています。この技術の中心に据えられているのは、ユニークな5670デュアル三極管で、これはピークを抑える働きをします。さらに、真空管によってコンスタントに再バイアスをかけるコンプレッション動作は、サイドチェーンコントロール電圧を増減させ、結果、ゲインを滑らかにしています。
COMPRESSモードはソフトニーで1.5:1レシオ、LIMITモードではシャープニーで4:1に始まり、12dB以上のリミッティングでは20:1まで極端な設定が可能です。実際のところ、リミッティングをかけるほどソフトニーになります。Inputと上げ、Outputを下げると、コンプレッションをほとんどかけずに、独特なディストーションを加味することができます。
入力コントロールは連動制御仕様になっていますが、これはモノラル信号に対して不向きであるという意味ではありません。チャンネル毎にスレッショルドコントロールとアウトプットレベルコントロールが装備されているので、これを使って個々のソースレベルを調整できます。連動制御仕様の利便性は、LINKモードで最大限に引き出すことができます。また、この使用法がVariable-Mu特徴そのものであると言っていいでしょう。つまり、マスターの2chファイナルミックスにリミッティング&コンプレッションを施すマスタリング機器としての特徴です。あるエンジニアは、このことを次のように例えています。「ファイナルミックスにとろけるように甘いクリームを加える作業」だと。世界中のマスタリングスタジオで当然のように使われているVariable-Mu。ラジオ等で耳にする音楽の90%以上がこの機種を通されているとも言われています。その理由は、一度耳にした方なら納得いただけると確信しております。
Spec
- BALANCED INPUTS & OUTPUTS (600 ohms)
- Fully differential ALL-TUBE circuitry using one each 5670, 5751, 7044, & 12AL5 per channel
- Independently regulated B+ and Heater supplies
- Hard-wire BYPASS switch
- Silent conductive plastic dual INPUT attenuator
- RECOVERY 5 steps: 0.2s, 0.4s, 0.6s, 4sec., 8sec.
- Variable ATTACK: 25msec-70msec
- Continuously variable THRESHOLD
- LIMIT (4:1 to 20:1) or COMPRESS (1.5 to 1)
- Large ILLUMINATED Sifam METERS
- STEREO LINK SWITCH
- Several units can be linked for Surround (custom order )
- Maximum gain: 35dB
- Max. output: +30dBu (26Vrms) 26dB Headroom
- < 0.1% THD @ 1KHz Noise floor: -85dB typical
- Power Consumption (120/240VAC): 80 watts
- Dimensions: 19・x 3 1/2・x 10・(occupies 2u)
- Shipping Weight: 10.3kg