Spec
GENELEC MDC™(Minimum Diffraction Coaxial Mid/High driver technology)という新技術は、プロ用アクティブ・モニター・スピーカーのサウンド・クオリティにおいて完璧に近いモニター品質を実現する上で、大きな進化をもたらすことができました。この同軸ユニット採用による音質改善効果は絶大で、高音質を維持しながら極めて正確な音像定位の実現にも貢献しています。また、音軸を少し外れた場所で聴いてもこの音質改善効果が充分に確認できます。非常にフラットな周波数特性が達成できたことで、抜群の明瞭度が得られ、再生する音楽自体の繊細なディテールまで細やかに表現できるようになりました。
同軸ユニットの最新テクノロジー MDC™ が、熟成された GENELEC オリジナル・テクノロジーのDCW™(Directivity Control Waveguide)とコラボレートされたのはこの 8260A が初めてです。このミッド/ハイ帯域の同軸ユニットは 2 つのボイス・コイルがほぼ同じ位置に配置されていることで一貫性や整合性が高められ、DCW™ による指向性のコントロールは、中域と高域の 2 つの帯域をピンポイント音源として扱うことが可能となりました。
すでに TEC アワードで優秀賞を受賞している従来の 8200 DSP モニタリング・シリーズでサポートされていた機能は、この 8260A でもすべて網羅されております。具体的には、DSP ベースのクロスオーバー・フィルター、EQ、ディレー、レベルなどの音響補正を含めたオートアライメントなどです。
GLM™(Genelec Loudspeaker Manager)ソフトウェアは、従来の 8200 DSP モニタリング・シリーズと 8260A を同じシステム内で同時にコントロールできます。もちろん 7200 サブウーファー・シリーズとの併用も問題なく可能です。自動音響補正のAutoCal™の機能も今まで通り使えますので、よりパワフルな 8260A が加わったことでサラウンド・モニター・システムを始め幅広い環境での使用が可能となりました。
8260A は、音響回折の低減とリアルな音像定位の実現のために最適化されたラウンド・エッジ形状のバッフル面を持つ、アルミダイキャスト製エンクロージャーの MDE™(Minimum Diffraction Enclosure)が採用されています。さらに、高剛性を実現したこのエンクロージャーは共鳴振動を完全に排除する能力も備えています。8260A に標準装備の Iso-Pod™(Isolation Positioner/Decoupler)は、設置場所の不要振動が 8260A に伝わるのを遮断し、音の濁り感をなくす効果があります。8260A のリア・パネルには天井や壁に固定するためのオプション金具類を取り付けるネジ穴が用意されており、どのような設置方法にも対応できます。
入力フォーマット | アナログ及びデジタル | |
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入力ワード長 | 16 ~ 24 ビット | |
デジタル入力 | AES/EBU(シングル/デュアル・ワイヤー) | |
コネクター・タイプ | XLR メス | |
入力サンプル・レート | 32 ~ 192 kHz | |
コントロール・ネットワーク | GENELEC Loudspeaker Manager network(GLM™) | |
システム・キャリブレーション | AutoCal™、GLM™ 手動、スタンドアローン | |
音圧レベル | ||
定格音圧(100 Hz ~ 3 kHz) | ≥113 dB SPL | |
ミュージック・パワー | ≥123 dB SPL @ 1 m | |
ドライバー | ||
低域 | 10" | |
中域 | 5" ラミネート・コーン | |
高域 | 3/4" コアキシャル・アルミドーム | |
クロスオーバー周波数 | 490 Hz、3 kHz | |
周波数特性(フリーフィールド) | 29 Hz ~ 21 kHz(±1 dB) | |
アンプ出力 /ch | ||
低域 | 150 W | |
中域 | 120 W | |
高域 | 120 W | |
スピーカー寸法(H × W × D) | 570 × 358 × 344 mm (Iso-Pod™ 使用時高さ 593 mm) | |
スピーカー重量 | 27.5 kg |