t.c. electronic
M3000
Product Overview
今回のreviewはハイエンドなプロセッサーを多数発売しているt.c. electronicのM3000です。
数年前Reverb4000と言う機種が発売されたため最近はそちらやプラグインの6000シリーズが何かと話題に上がりあますが、どうしてなかなか、さすがです。
まだまだ捨てたものではありませんね。...というか全然現役でいけます!!
2つのエンジンを搭載し、それらを、Serial,Pararell,Dual monoなど組み合わせて、使えます。この辺は別に目新しくありませんね。
一番の売りはやはりVSS3アルゴリズムでしょう。- 究極のリアリズムを実現:スムーズなリバーブテイルと高密度アーリーリフレクションのバランスは、究極のリアリズムを持ったサウンドを実現します。
- 正確なアーリーリフレクション:音の方向性を定義するのに重要な初期反射音には、今までにないディレイタップ数を搭載します。
- スムーズなリバーブテイル:リバーブの最後の余韻まで、音の輪郭を失わない、スムーズなテイルを実現します。
- モジュレーションを排除:VSS3 は、シグナルから音質劣化の元となるモジュレーションを100%排除する世界初の技術です。逆に、モジュレーションを一度排除することにより、モジュレーションの量を後から任意の量だけ付加することも可能にしました。
t.c. electronic公式サイトより転載聞いたことのあるようなウンチクでは分からないかと思いますが、非常にスムーズなリバーブです。
個人的意見ですが、リバーブというのはどちらかというと影の部分が大きいと思います。Vocalだったり、Strignsだったりいろいろですが、その音があるからリバーブが存在する、ということになるでしょう。もちろんエフェクティブな効果を狙うときには一人歩きしてもよいのだと思いますが、どちらかというと少ないと思います。
Sound Impression
素敵なリバーブというものはメインとなるべき音を邪魔せず、だけど、リバーブがあることにより、より綺麗に、より自然に、よりかっこよく聞こえる。
というのがベストではないでしょうか?当店Recording Studio "Annex Rec"にも採用されています。EngineerによってはPro Toolsの内部で完結させる者もいるのですが、僕は状況によってM3000を使います。
その理由は音のよさと、原音とのなじみ方にあります。
前述の通り、エフェクティブな処理が期待される場合にはなじみの悪い場合が良いときもあるのですが、やはり、リバーブのもっとも多い使用目的は「自然な残響を付加する」ということに尽きると思います。
先日のMixでも使用しましたが、やはり自然で広がりのあるReverbを出してくれます。
ともすれば、ついつい使いすぎになってしまうかもしれないほど、自然です。
しかし、こってりかけても嫌味なくかかってくれます。この辺はやはり専用機の強みなのでしょうか、下手なプラグインや、デジタルミキサー内蔵のRevとは一線を画しています。
リコール性はやはりPro toolsの内部Mixにはかないませんが工夫すれば問題ない精度まで持っていくことが可能です。ステムミックスにしておけば問題ないですしね。
セッティングの手間などもありますが、それを引き換えにしてでも得るものがある、Reverberatorだと思います。
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checker:Takumi Otani
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