sE electronics
RNR1
さて、お腹いっぱいな方もいらっしゃるかもしれませんが、お付き合い下さい。今回もRibbon micです。今回見ていくのはActive ribbon micで、更にあのRupert Neve氏が開発に携わったということでも話題になったsE electronicsのRNR1です。早速見ていきましょう。
Product Overview of RNR1
今回もSpecから参りましょう。
- リボン
- 2.5 µm アルミニウムリボン
- 指向性
- フィギュア8
- 周波数特性
- 20 Hz - 25 kHz
- インピーダンス
- 200 Ω
- 感度
- 22.39 mV/Pa (-33 dB)
- 最大許容音圧レベル(SPL)
- 135 dB (0.5% THD @ 1kHz)
- S/N比
- 76 dB
- セルフノイズ
- 18 dB (A)
- パスフィルタースイッチ
- 100 Hz
- コネクタ
- XLR 3ピン
- 動作電源
- ファンタムパワー 48V
- 重さ
- 860 g
(現存するリボンマイクをすべて記載してあるわけではありませんが、Ribbin Microphones for Gt. ampなるレビューにSpecをまとめた表がありますので他機種との比較を見たい方はそちらもぜひ!)
目を引くのはやはり周波数特性でしょうか。リボンマイクの高域はおとなしい(Roll offしていく)
、という印象を覆すが如く、25kHzと誇らしげに(?)記載があります。アクティブリボンマイクということを考慮しても立派な数値です。
コンデンサーマイクのようにフラットというわけではなく、周波数特性曲線によると8,9 kHzあたりから緩やかにroll-offしています。
また感度もAKG C414とほぼ同様ですので非常に優秀と言えると思います。
さて、RNR1ですが、しっかりした箱に入っており、その中にサスペンション マウントなども入っています。更に本体は木箱の中に格納されており高級感満載です。
Sound Impression of RNR1
さて、実際の音に参りましょう。今回一連のリボンマイクのレビュー同様、ギターアンプに使用したときの印象です。
先にお断りしおくと、この手の比較試聴は試聴の順番に、印象が大きく影響を受ける
ということです。同じ室温の部屋に、寒いところから入るのと、暑いところから入るのとでは感じ方が違うのと同じです。普通の(?)音質のリボンマイクでもその前に試聴した機種の音質が優れていれば音って聞こえますし、前の機種の音質がショボければ優秀に聞こえます。動画では収録されている順番での試聴ですので直前のSamar Audioの音質と無意識に比較しているであろうことはご理解ください。
個別の音色で確認したい方は
にそれぞれClean Tone, Crunch sound, Overdrive sound, Distortion soundで収録してあります。
RMS値がPeakに近づく音色、すなわちDynamic Rangeが狭い楽器になればなるほど、RNR1の音質の魅力が見えてきた印象です。
これらを踏まえての印象ですが、ギター以外ですと僕はAcoustic pfに使用してみたいです。C414の同様の感度ということでReplaceしてもHAの設定などは違和感なく使用できそうですし、S/NはC414には劣りますので気にする必要がありますが、JazzのPfトリオなどだとさほど気にならないかな、と。
むしろHard hitされた時のDynamics/soundのpeakをうまくまとめてくれそうで非常に期待できます。
あとはDsのOverheadやRoom Mic、Horn sectionなどにもいいと思います。
Afterwords
Ribbon Micと一括にされることが少なくない印象ですが、Dynamic MicやCondenser micと同様にRibbon Micでもそれぞれ個性があります。
Ribbon Micのレヴューはもう少し続きそうです。
皆さんの用途にマッチする製品発見の一助になれば幸いです。
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checker:Takumi Otani
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