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M 70 PRO X
今回見ていくのはM 70 PRO Xです。ぱっと見た感じ、サイドアドレス型のコンデンサーマイクですが、こちらはエンドアドレス型のダイナミックマイクです。
早速見ていきましょう。
Product Overview of M 70 PRO X
いつも通りまずはSpecを見ていきましょう。
Spec of M 70 PRO X
- Transducer type
- Dynamic
- Operating principle
- Pressure gradient
- Frequency response
- Close miking: 25 … 18,000 Hz
- Distant miking (distance 1 m): 40 ... 18,000 Hz
- Polar pattern
- Cardioid
- Open circuit voltage at 1 kHz (0 dB = 1 V/Pa)
- 1.8 mV/Pa (-55.0 dB) ±3 dB
- Nominal impedance
- 350 Ω
- Load impedance
- ≥ 1.5 kΩ
- Connection
- XLR, 3-pin, male
- Dimensions
- Length: 185 mm
- Diameter: 52 mm
- Weight
- 320 g
- 周波数特性曲線
本国のキャッチコピーにはDynamic broadcast microphone for streaming and podcasting(ポッドキャストやストリーミング向けのダイナミック放送用マイク)
とありますが周波数特性だけを見るとコンデンサーマイクと言われても納得です。ただ、周波数特性曲線はダイナミックマイクらしいといえばそういう印象です。
歯擦音を避ける目的なのか5.5kHzあたりはその上下に比べると落ち込んでいますが、それでも1kHzのポイントよりは4dBほど高感度ですし、4kHzと8kHzにピークがあります。また単一指向性のマイクなので近接効果は注意が必要ですね。
感度はSM58とほぼ同じです。
放送向けのダイナミックマイクと言うとElectro-Voice RE20やNEUMANN BCM705が浮かびますがM 70 PRO Xもそれと同じカテゴリーのマイクなのでしょう。感度の差もそれらの数dBの差に収まっています(RE20:-56.5dBV/Pa, BCM705:-55.4dBV/Pa)。
ショックマウントとポップフィルターが付属するのは嬉しいですね。
Sound Impression of M 70 PRO X
さて、Broadcast用マイク、ということでまず声に試すべきなのでしょうが、声をターゲットにしたレビューはたくさんありそう↓↓なので
別視点にて試してみました。Electro-Voice社のBroadcast announcer's microphone RE20
を赤坂泰彦さんが使用していたのをご存知の方もいらっしゃるでしょう。
E/VのRE20はKick Drumにも使用されることがあります。と言うことはM 70 PRO XもKick Drumに使えるのではないでしょうか?短絡的な発想ですが、周波数応答曲線から判断するといい感じのattackを拾ってくれそうです。
さて、KickのFront headの少し内側あたりに配置し、Gainを適度に設定します。なるほど周波数特性曲線通り、とう印象の音です。Rockだと低域がちょっと物足りない感じなのでEQしてみました。
なるほど、すべての周波数がしっかり拾えているのですね。無理なく低域が出てきてKickとして充分使える音です。設計的に100Hzあたりから緩やかにRoll offしますが、中域の解像度が高い印象で流石にBroadcast向けと謳っていだけのことはあります。まぁそのマイクをKickに使用しなくても良いと思いますが...。
Afterwords
この感じですと、Gt AmpやBass Ampにも非常に良いと思います。あとはTpやTb, Tu, Saxなどの管楽器でしょうか。
肉声を高解像度に捉えることができるように設計されていますから期待できます。
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