audio-technica
AE2300

InterBEEで展示されていて,思わず「サイズ感がナイス!」と感じたAE2300。せっかくなのでデモをお願いしました(快く引き受けてくださったaudio-technica H川さん,ありがとうございます!!)。

メーカーに依るとDs,Gtアンプの集音に向いているとのこと,SHUREで言うところのSM57/Beta56A的な、SENNHEISERのMD421的なInstrumental Microphoneですね。

早速見てきましょう。

Product Overview of AE2300

本体だけの拡大写真を見ると一瞬ATM25かなと思うかと思います。AKGのD112とC408が似ているのと同じような感じ(?)です。

お約束,Specです。

型式
ダイナミック型
指向特性
単一指向性
周波数特性
60 ... 20,000Hz
感度(0dB=1V/Pa、1kHz)
-57dB
出力インピーダンス
250Ω平衡
ローパスフィルター(ハイカット)
6,000Hz、6dB/oct.
質量
138g
出力コネクター
XLR-M

比較になるかどうか判りませんが,SHURE SM57のSpecです。

指向特性
カーディオイド
周波数特性
40Hz ... 15kHz
インピーダンス
150Ω
開回路感度
-54.5dB re 1V/Pa
コネクター
XLR3ピン、オス
寸法・質量
φ32×全長157mm、284g

周波数特性はAE2300がワイドですね。感度はSM57のほうが2.5dB高いです。AE2300にはLPFが搭載されています。Snなどに使用した場合にかぶってくるHHやタムに使用したときにかぶってくるCymbalの音を軽減させるのに有効です。

Sound Impression of AE2300

ちょうどドラムの録音があったのでそこに持ち込んで試してみました。

前回Splashを配置されタムのマイキングに苦労したので今回はもってこいだと思ったのです。が、「あ、この曲にはSplush使わないっす!」と言われ、「...あらそう。」な気分に。

別にだからといってAE2300を試さない理由にはなりません。気を取り直してマイキングです。

非常にコンパクトで、このサイズならSplush Cymbalなどが設置されているTomの周辺、Ride Cymbalが近くにあるFloor Tomの周辺でも比較的楽に設置できると思います。僕はSENNHEISER MD421、AKG C414をよくTomに使用するのですが、サイズがここまで違うとあっさりマイキング可能です。スティックで叩かれる(泣)ことも少ないでしょう。

MD421とくらべて感度は数dBしか違わないのでGainの設定にさほど違和感を覚えることはありません。

肝心の音ですが、中域に密度感のある"audio-technica sound"を持ちつつ扱い易いサウンドです。もちろんSHUREサウンドともSENNHEISERサウンドとも異なりますが、「?」な印象は全くなく若干新鮮です。

音質云々とは別ですが、前述の通りコンパクトで細身なのでドラム周りはもちろん、Percussion周りにも非常に有効だと思います。L型XLRコネクタを使用すればかなり攻めたマイキングも容易にこなせそうです。

別のタイミングで「タム用のマイクの新規導入を検討している」という方から問い合わせいただき、メーカー/型番は伏せますが他のメーカーの製品と比較しながら試していきました。最初はFloor TomはATM25にしようかという話もあったのですが、扱いやすさと好みを考慮してAE2300が採用になりました。

こういったレビューで「好み」となるとよくわからなくなるので使いやすさ,の観点からに記載しますが,明るめな音色でアンサンブルの中でNo-EQで抜けてくれる感じが好印象だったようです。

Afterwords

AE2300に限らず「楽器用」というくくりだと意外と注目されない印象ですが、「Vocal用」というくくりでもそれぞれのマイクは色々な個性を持っています。楽器用マイクもVocal用マイクと並んで選択肢が多いので一つ一つ試すのは大変かと思いますが実際やってみると色々発見がありますね。

コンパクトで込み入ったドラム周りには最適なマイクだと思います。Percussion周りにも有効でしょう。

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