YAMAHA
M7CL-48
今回のレビューはAnnex Recordingの機材ではなく、Music Palnt PA Sectionの機材である、YAMAHA M7CL-48です。今注目のコンソールですね。店頭で「うーん、このでかいミキサーはなんだろう?」と思われた方もいるかと思います。
我々も店頭展示中に「ほほう」となんとなくの感触は掴んでいましたが、やはり、現場の中でいかに使えるのか、というのはその場になってみないとわからないものです。
というわけで先日開催された牛久かっぱ祭り ライブステージで使用してみました。ライブの内容に関しては徳次郎が後日sound reportにアップしてくれます。
まず、設置してみての印象ですが、ホントにコンパクトになります。卓もそうなのですが、オールインワンなので必要なのはデッキだけ!!G.EQも内蔵されています。
回線数の兼ね合いもあり、FoHのEQだけはアウトボードを使用しました。
しかも幅1800mm以下のサイズに48input!!
今回もステージから24回線+デッキ3台+司会2本+T/B+念のための外部エフェクトをつないでも端子があまります。ちょっと悔しく(?)なりました。
初めての使用と言うことと、デジタルコンソールということもあり、headroomの設定は入念に行いました。個人的な意見なのですが、メーターの振れ具合とスピーカーのドライブ感が一致しているほうが気持ちよく操作出来ます。
また、デジタルなので、0dBfsがマックスになります。これ以上は歪を引き起こすだけになります。
M7CLにおいては0dBfs=+21dBu@1kHzでしたので0dBで出力すると、ほとんどの機材は歪んでしまいます。
なので程よく使用できる様にするために、アナログメータとにらめっこしながら、オシレーターとCDでレベルを調整していきます。
さて、実際の音ですが、レンジも広く、何より気に入ったのが低域の感じです。ダンピングがとても良く、またEQのレスポンスもとても良いです。ダイナミクスも2系統搭載し、HPFもEQと独立設定可能です。HPFを使用しても4バンドフルパラメトリックEQはまんま使用できます。
僕は結構マイキングで音を作る方なのであまりEQは使用しませんが、それでも使用した時には「うーん良く出来てるな」と思いました。
また"User Defined Keys"(以下「UDK」)という部分にはユーザーが好きな機能を割り当てることが出来ます。
僕はYAMAHAのDM2000や02R,AWシリーズを使い慣れていたということもあり、UDKにはAuxのレイヤーを割り当てて使用していました。
あとTap機能などもありますから便利です。
今回は試してないのですが、W/Cの入出力もあるので、外部W/Cでシンクさせて音の変化などをチェックしてみたいと思います。
トータルな印象としては、固定設備には最適なコンソールですね。
今回のような仮設の場合でも初期設定が出来ていればバッチリです(今回は時間があったので、現場でやっちゃいましたが)。
慣れが必要な部分ありますが、今後出動の機会は多そうなM7CLです。
興味がある人はPAブースにひょっこりきてみてください。
忙しくなければ、簡単な説明ができると思いますし、忙しそうなときは、周りからすごい勢いでコンソールを操作している僕らを、あったかーい目で見ててください(^_^)。
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checker:Takumi Otani
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