Samar Audio Design
AL95
さて、今回もRibbon Micを見ていきましょう。今回見ていくのはSamar Audio DesignのAL95です。Samar Audio Designは僕がこよなく愛するRibbon Mic VL37,VL37Aを生産しているブランドで、そのブランドの最新製品*1といって良いでしょう。
早速見ていきましょう。
*1:執筆時現在
Product Overview of AL95
届いたデモ機を見てみると、予想に反して小型でコンパクトです。VL37,VL37Aくらいのサイズかな、とロクにSpecも確認せずにいたので届いてぱかっと箱を開けて出た一言は、「ちっちゃいな!」でした。Mic Holderは付属しますが、Floatingタイプではありません。
Specと参りましょう。VL37, VL37AのSpecも記載します。
AL95 | VL37 | VL37A | |
---|---|---|---|
周波数特性 | 20 ... 25k Hz | ||
指向性 | Figure-8 | ||
Ribbon Dementions | 1.5"x0.250"x4µ | 2"x0.250"x1.5 micron | |
感度 | 1.6mV/Pa | 2mV/Pa | 8.4mV/Pa |
-55.9dB | -54dB | -41.5dB | |
MaxSPL | 140dB以上 | - | 140dB以上 |
Output-Z | 250 Ohm | 65Ohm | |
寸法 | 高さ約141mm、直径約25.4mm | 高さ163mm、直径33mm | |
重量 | 182g | 230g |
いかがでしょうか。VL37Aはその名の通り、VL37にActive回路を搭載したものですので、感度以外のSpecはほぼ同じです。これに対してAL95、価格の割に健闘していると思います。VL371本の値段でAL95のMatching Pairを買ってお釣りが来ます。
周波数特性曲線もAL95がRibbon Micであることを考慮すれば充分、flat
と表現して良い部類に入ると思います。グラフから判断すると、Peakは100Hz辺りでそこから緩やかに16kHzあたりにかけてゆっくり減衰していくイメージです。この減衰は7dBくらいでしょうか。
Sound Impression of AL95
それでは音に参りましょう。
今回試したのは、Gt amp対して使用し、Clean tone, Crunch, Overdrive, Distortionに対して使用してみました。
VL37,VL37Aのサウンドも続きますので興味がある方はぜひ!
個別の音色で確認したい方は
にそれぞれClean Tone, Crunch sound, Overdrive sound, Distortion soundで収録してあります。
Part Iもご覧いただければ、収録状況の概要もわかるのですが、簡単に記載しますと、一旦Line録音した4種類のフレーズをReampしてGt Ampに入力し、マイクを変えて収録
というイメージです。
EQなども掛けていないので、純粋にHA増幅後の音、と捉えていただいて差し支えないかと思います。
いかがでしょうか。VL37(A)と比べてAL95の方は太く、VL37(A)の方は高域がブライトな印象です。周波数特性曲線の印象通りと言って良いと思います。
高域も充分に伸びているので、籠もっている、ヌケが悪いという印象ではありません。どちらかというと緩やかにRoll offする特性のおかげで「太い」という印象を持ちます。
感度がダイナミックマイクSM58より少し低いくらいなのである程度高音圧なソースのほうが相性がよいでしょう。今回のようなGt Ampや、Horn Section辺りでしょうか。
声が細い女性ボーカルなどもにも良いかも知れません(くれぐれもPop Filterを併用してください)。
Afterwords
さあ、いかがでしたでしょうか。次回もおそらく、Ribbon Micです。
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checker:Takumi Otani
Samar Audio Design,AL95
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