SHURE
BETA56A
さて今回見ていくのはSHUREのBeta SeriesのBeta56Aです。Beta seriesはBeta57AのReviewを書いて以来でしょうか。ダイナミックマイク自体が久しぶりな気もしますね。
弊社のマイクを一部入れ換えることになり,候補に挙がったのがBeta56Aでした。Hibino I藤さんに相談してみると,デモ機があるとのことで早速送ってくださいました。
新製品では無いの恐縮ですが,Beta57AはKickを除くほとんどの楽器に使える非常に優秀なマイクです。同じく楽器用マイクと支手のBeta56A早速見て行きましょう。
Product Overview of BETA56A
前述のとおりBeta56A,57Aともに楽器用マイクとしてリリースされています。見た目は大きく違いますがSpecは非常に似ています。
Beta57A Spec
- 指向特性
- スーパーカーディオイド
- 周波数特性
- 50Hz ... 16kHz
- インピーダンス
- 150Ω
- 開回路感度
- -51dB re 1V/Pa
- コネクター
- XLR3ピン、オス
- 寸法
- φ43×全長160mm
- 質量
- 275g
- 付属品
- マイクホルダー(A25D)、3/8"→5/8"変換ねじ、マイクポーチ
Beta56A Spec
- 指向特性
- スーパーカーディオイド
- 周波数特性
- 50Hz ... 16kHz
- インピーダンス
- 150Ω
- 開回路感度
- -51dB re 1V/Pa
- コネクタ
- XLR3ピン、オス
- 寸法/質量
- グリル径43×奥行100mm、高135mm、468g
- 付属品
- マイクポーチ、3/8"→5/8"変換ねじ
周波数特性曲線も似ています(右がBeta56A)。
大きな違いは形状と重量くらいでしょうか。Beta56Aのほうがずっしりしています。
ドラム周り,特にタム周りのマイクングは圧倒的にBeta56Aが楽で仕上がりも綺麗でしょうね。
Sound Impression of BETA56A
さて,その音はどうでしょうか,その他の楽器用マイクと比較してみました。
Shureらしい明るい音という印象でタムなどですとクリアヘッドのアタックが綺麗に入ってきます。もちろんアタックのペチという音のみならず下もしっかり拾えています。
ギターでもその明るめの音は健在です。ギターサウンドの種類によっては少し耳が痛い感じになるかもしれませんが,また指向性が狭いのでオンマイクにすると近接効果が強く現れます。
別のタイミングでSnに使用したのですがハンドリングしやすい音が入ってきたのを覚えています。マイキングの違いもきっちり対応してくれるというか。
あとマイキングし易いです。クリップマイクには敵わないながらもドラム周りなどSENNHEISER MD421ではなかなか希望通りのマイキングができない場合も少なくありませんが,集音軸方向の奥行きが約102mm(Beta57A:160mm,MD421:215mm)でさらに,XLRコネクターは集音軸上では無いのでケーブルまで考えると使用時の全長はBeta57AやMD421の1/2位と言っても過言でではありません。マイクのサイズは録音ではさほど気にならないですがLiveだと客席からの見た目も気にする方も居ますからコンパクトなのに越したことなりません。
SM57と比較すると一回りクリアというか,そういう印象です。
Afterwords
Beta57と並んで万能に近いマイクですね(さすがにハンドヘルドボーカルには,形状的に向かないと思いますが...)。
音が気になる方はお気軽にご相談ください。タイミングが合えば店頭で試聴可能です。
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checker:Takumi Otani