RCF
ART 715-A MK II
今回もパワードスピーカーのレビューです。先日レビューしたART 712-A MK IIと同じくRCFのART7シリーズの15インチモデルです。
さっそく見ていきましょう。
Product Overview of ART 715-A MK II
今回もまずスペックと参りましょう。
音響仕様
- 周波数特性
- 50 Hz ... 20000 Hz (-3dB)
- 最大音圧レベル
- 130 dB
- 水平指向角
- 90°
- 垂直指向角
- 60°
- コンプレッションドライバー
- 1インチ, 1.75インチ ボイスコイル
- ウーファー
- 15インチ, 3インチ ボイスコイル
入出力
- 入力信号
- バランス / アンバランス
- 入力コネクター
- フォンジャック/XLR
- 出力コネクター
- XLR
- 入力感度
- -2 dBu / +4 dBu
プロセッサー
- クロスオーバー周波数
- 1700 Hz
- プロテクション
- サーマル, RMS
- リミッター
- ソフトリミッター
- コントロール
- ボリューム, EQ切り替え
アンプ
- トータルパワー
- 1400 W PEAK / 700 W RMS
- 高域
- 400 W PEAK / 200 W RMS
- 低域
- 1000 W PEAK / 500 W RMS
- クーリング
- 強制空冷
- コネクター
- VDEコネクター
キャビネット
- キャビネット素材
- コンポジットポリプロピレン
- ハードウエア
- 2 x M10フライングポイント
- ハンドル
- 側面2箇所, 上面1箇所
- ポールマウント/キャップ
- あり
- カラー
- ブラック
外観
- 外形寸法(HWD)
- 708 mm x 437 mm x 389 mm
- 重量
- 19.4 kg
スペック的な部分は殆どART 712-A MK IIと同じです(見た目,重量は除く)が,音は共通点もありつつ違います。
Sound Impression of ART 715-A MK II
先日のART 315-A MK III,ART 712-A MK IIのデモに持ち込んで試してみました。
音を出しての第一印象はART 712-A MK IIと同じく音像が手前存在している,所謂「音が近い」という印象です。ART 712-A MK IIと同じ解像度を持ちつつも15インチのしっかりした低域を持っている,といっていいでしょう。エンクロージャーの形状の差なのか,アンプの性能の差7日,はたまた他の要因もあるのか,715のほうが315よりも上品な感じです。
折角なのでデモの時の様子を記載しますと,試聴はART 315-A MK III → ART 712-A MK II → ART 715-A MK IIの順に進んで行ったのですが,内容としてはアカペラサークルのバンドさんに同じ曲を歌ってもらうという感じです。CDはやはり聴きやすく整えられたものですので実際使っての(歌っての)印象はこのスタイルを取らざるを得ませんでした。もちろん再生物ということで何度も同じ事が可能ですが,パフォーマンス(=実演)の場合にはそうも行きません。逆にスピーカーの音質によってパフォーマンスが左右されることもあり得ると思います。
ART 315-A MK III → ART 712-A MK IIの試聴で低音と音の解像度が議論の対象になり,ART 715-A MK IIを試した時には15インチの低音とART 7シリーズ解像度併せ持つモデルということで会場にいた大多数がART 715-A MK IIを選ぶ結果となりました。
会場のサイズもちょっと気になっていたようですが,GraphicEQを少し調整することで小さい部屋にも対応できることを実感してもらいデモは終了です(簡単に書きましたが半日くらい掛けてチェックしてもらいました)。
予算との兼ね合いもあったようですが後日最終確定はART 715-A MK IIになりました。事前に話していた時にはART 315-A MK IIIがいいかもね,という感じだったのですが聴いてもらって良かったです。
Afterwords
なかなか,聴き比べることがないのがスピーカーではないかと思います。店頭でもボーカルハンドヘルドマイクやヘッドフォンは試聴がありますが,スピーカーは少なめです。
イベントスペースの広さにも依る部分がありますが,FoHとしての充分な性能と貫禄を持つスピーカーといって良いと思います。
date:
checker:Takumi Otani
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