Plugin Alliance
maag EQ4
今回はプラグインです。Plugin Allianceのmaag EQ4というプラグインで500シリーズでハードウェアも販売されています。このEQの最大の特徴はAIR BANDと呼ばれる部分ではないかと思います。
早速見て行きましょう
Product Overview of maag EQ4
まずフォーマットですが,AAX Native / RTAS / AU / VST Mac/PC 32bit/64bitに対応しています。
見た目はハードウェアを横にしたイメージです。左からSUB, 40Hz, 160Hz, 650Hz, 2.5kHz(Shelving)そしてAIR Bandです。AIR Bandのみ周波数が切り替え可能で周波数は2.5kHz, 5kHz, 10kHz 20kHz 40kHzのshelvingです。 AIR Bandはブーストのみです。
IN/OUTや LEVEL TRIMも搭載していますので比較やレベル補正も簡単です。
Sound Impression of maag EQ4
さて,このAIR EQですが,10年以上前,ハードウェアで普通に販売されていました。展示会で視聴してすごく欲しくなったのを覚えています。
プラグインで復活したわけですが,その音はどうなのでしょう。
声のソースに対して使用することが多いのですが,その時の印象です。session Fileのフォーマットは48kHz/24Bitです。
まずインサートしただけではさほど音質の変化は感じられません。RND Portico plug-in Bundleはインサートしただけで結構変わりました。
さて,周波数を40kHzに合わせてGain upです。
なかなか表現が難しいですね。AIRという単語が使われているのがよく判ります。音が明るくなり伸びやかになります。あからさまな感じは無いのですがバイパスにすると急に透明感が失われます。誤解を招く表現ですが,ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの差のような印象です。
よくある「ブーストすると耳が痛くて結局使い物にならない」という感じは全くありません。5kHzとかだと耳が痛い感じにはなりますが。
この感じを他のEQで代用するのは難しいと思います。全くない,とは言いませんが(販売されているPlug-inをすべて試したわけでは無いので...)結構高価なEQじゃないと難しいんじゃないかという印象の質感です。
はやりご牡蠣を招きかねませんがVT-737spのEQでMi-MIDをFs=2.8kHz x10,Hi-Qにしてブーストした時の感じに近いかもしれません
結構派手にブーストしてもシャリシャリせずに透明感が出てくる感じです。
アコギやピアノなど高域の透明感が欲しい楽器などに持って来いのプラグインではないかと思います。
他の周波数も固定ながらなかなか考えられている印象です。僕がよく使用する周波数が選択されており見た時に「へぇー,開発者とは仲良くなれそうだなぁ」と思いました(笑)。
Afterwords
女性ボーカルに使用することが多いですが,アコギに艶を与える,Ds O/Hに透明感をあたえるなどと言った使い方も有効だと思います。
高品位な録音(=高級HA+ハイエンドコンバーター)に非常に有効な印象です。
2Mixに対してトータルEQ的な使い方も可能なEQでは無いでしょうか?
皆さんのコレクションに是非加えてください。