Mojave Audio
MA-201 fet
今回のProduct Reviewはコンデンサーマイクです。いわゆるFETコンデンサーマイクです。数多くの製品がリリースされている中、今回これをレビューしようと思ったのは開発があのDavid Royer氏ということだからです。
値段もリーズナブルです。しかもキャンペーン中(2009/4/30まで)!気になった人は要チェックです。
Product Overview of MA-201 fet
では早速製品を見ていきましょう(いつもながらKさんありがとうございます)。まずはBasic Specです。
- ダイアフラム:1インチ、3ミクロン・ゴールドラージダイアフラム
- 指向性:カーディオイド
- 周波数特性: 20Hz-20kHz ±3dB
- 歪み率:< 1%@120dB SPL, < 3%@134dB SPL
- セルフノイズ:14dB
- インピーダンス:550Ω バランス
- 最大入力音圧: 125dB
- 電源:48Vファンタム電源
製品にはショックマウントと専用ケースが付属しています。程よくずっしりとしたマイクです。つや消しのブラックでかっこいいです。
メーカーのコメントに依ると、
- Vocals, Voice Over and Broadcast
- Kick Drums
- Bass Amps
- Electric Guitar
- Piano, Drum Overheads
- Drum Rooms
- Acoustic Instruments
にお勧めできるとのことです。
ほとんど全部の楽器じゃねーかと思いましたが、マイクとは本来そうあるものかも知れません。
Sound Impression of MA-201 fet
今回カホン,A Gtの収録のセッションがあったのでアーティストの許可を得て使用してみました。
デモ機は1本だったので悩んだ結果、裏のホールを狙うことに、フロントからは別のマイクで狙って「リア:低域,フロント:中域」という感じで狙ってみました。もちろん位相反転は忘れずに。
パーカッショニストに確認してもらいましたが、非常に好印象とのこと。
彼はしきりに「カホンいーな」といってくれていました(楽器自体もとてもいい音がしていたと言うことも付け加えておきます)。
オーバーダビングでシンバルやタンバリンを追加していく段になり、C451とMA-201 fetを併用していきました。そこでの印象は「音をちょっとクッキリさせ、前に出したいものにはぴったりかも」という感じです。
マイクを離しても音がぼやけることなくしっかりとした音で収録できます。むしろマイキングの基本である「距離と角度」に素直に反応してくれます。
ギターのオーバーダビングを終え最後にボーカルのオーバーダビングです。同価格帯のマイクと試聴比較で比べてもらったのですが、ボーカルさんはすごく悩んでいました。結果的に曲にマッチする方を選んでいく、ということに落ち着いたのですが、「(マイクのキャラが)違っていてどちらもよいだけにすごく悩む」というコメントがひとつMA-201 fetのよさを物語っているように思いました。
Afterwords
総合しての印象ですが、非常に好きな音のするマイクです。変な色づけもなく素直だと言えるマイクです。また単一指向性しかない分、回路がシンプルなのかフレッシュな感じの音がします(厳密な比較によるものではありません)。
当店のもう一人のエンジニアも絶賛です。「変なピークがなくNeumann u87のように何にでも使える!」と興奮気味に言っていました。
今回は試せなかったドラム、E.Gtの収録も近日中に控えていますのでお楽しみに!!