KRYNA
Acca5
今回は久しぶりに電源ケーブルです。Speaker Stand "STAGE"でお馴染みのKRYNAがリリースした電源ケーブルです。
プロトタイプを一度視聴したことがあったのですが,それからさらなる改良を重ね,リリースとなりました。
運良くデモ ケーブルを試すことができましたのでその時の印象をベースに見ていくことにします。
Product Overview of Acca5
構造は3芯構造になっておりシールド構造も持っています。太さは8-9mmほどでしょうか,電源ケーブルの中ではしなやかは方に入ると思います。
導体部は直径1.5mmの中に約500本という極細の銅撚り線を使用しています。たしかBlackdragonの芯線も極細でしたがその設計思想がここでも受け継がれているのかもしれません。
長さのラインナップは1.0/1.5/2.0/2.5/3.0の5種類ですが,長さの変更も受け付けてくれます。
Sound Impression of Acca5
さて届いたデモケーブルはまさに下の写真の様に末端処理されており,「加工していいんですか?」と確認してしまいました。
「お好きなコネクターを着けて試してみてください!」とのことでした。
HUBBELLのHBL8115VとaetのPSE-320HRを取り付け試してみました。
コンセプトは「ワイドレンジで元気な音」という感じです。HBL8115Vはそこまでワイドレンジでは無いかもしれませんが,Rockな感じがするので好きなのです。
さて,モニタースピーカー,チャンネルストリップ,ギターアンプに試してみました。
ギターアンプ
真空管ギターアンプコンボです
GCP-600,Belden 83803と比較です。GCP-600はふくよかで上品な音,83803はガッツのあるミッドレンジが魅力のケーブルです。実際の録音でもよく使用します。
それらからAcca5に換えてみたところ,クッキリとした高域と暑苦しくない低域を持つワイドレンジなギターサウンドが得られます。クリーンも好印象ですが歪ませてもそのキャラは失われることなく扱いやすい音,というイメージです。
以前プロトタイプを試したときはギターアンプでのチェックではさほど印象が良くなかったので驚きました。
プリアンプ
Focusrite ISA430mkIIに同じソースを入力してPT上で切り替えて視聴です。ソースはKick,Sn,Bass,Pf,Vocal,Pink/White Noiseです。
全体的にやはり高域が明るくなるというか,各ソースのPeak Pointが変わります。Kickではアタック感が感じられるようになり,Snも明るい感じの音に変化します。ベースはもっさり感がなくなり,Vocalもスッキリした感じに変化します。子音が耳障りになるということはなく,詰まっていた鼻が通るようになった感じ,という感じでしょうか
モニタースピーカー
自宅環境で試してみました。通常使っているケーブルは非売品のケーブルなのですが,スッキリしていて自然な音,という傾向です。
Acca5に切り替えてみました。常設のケーブルとくらべて少し高域が強い気がしますが,エージングの部分もあるかと思います。傾向は大きく変わらない印象です。
総じてワイドレンジ感,高域の伸び,が感じられるケーブルといって良いと思います。なかなか聴いたことの無い感じの音だったので新鮮でした。Afterwords
総合して言えるのは非常に"KRYNA"らしい電源ケーブルだということです。色を付けないことに尽力している,機材やスピーカーの本来の音を引き出すべく研究を重ねているブランドの電源ケーブルという印象です。
電源ケーブルで音作りをよく行なっていましたが,こういう電源ケーブルを使用すると今度は機材をうまく使わないといけなくなる,ということに気づきました。
やはり電源の世界は奥が深いですね。
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checker:Takumi Otani
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