JBL PROFESSONAL
EON208P
新製品をリリース前に試す,という幸運に恵まれました!(Hibino I藤さん,いつもありがとうございます!!)
今回見ていくのはEON208P,EON206Pの兄貴分的PAシステムです。
早速見ていきましょう
Product Overview of EON208P
まずはスペックから参りましょうか。主要部だけEON206Pと比較しながら記載します。
EON208P | EON206P | |
---|---|---|
周波数レンジ(−10dB) | 60 Hz - 20 kHz | 64Hz-22kHz |
最大音圧レベル | 121 dB peak | 113dB SPL(ピーク) |
電源 | AC100V、50/60Hz | |
消費電力(1/8出力時、ピンクノイズ) | 30W | |
寸法(W×H×D) | 775 x575 x400 mm | 604×442×263mm(連結時) |
質量 | 17.6 kg | 11.5kg(除ケーブル) |
出力 | 150+150W | 80+80W |
チャンネル | 8(4モノ+2ステレオ)+Bluetooth | 6(2モノ+2ステレオ) |
いかがでしょう?弾き語りクラスのインストアライブくらいならなんとかなるレベルですね。
いいのか悪いのかわかりませんがAKGのスイッチつきマイクとXLRケーブルが1本が付いてきます(電源ケーブル,スピーカーケーブルも付属しています)。
本体を合体させた状態で持ってみた感じは程よく重量があります。電源ケーブルなどもアンプの後ろ側に収納できるようになっているので,音をだすのに必要なのはあとはスピーカースタンド位でしょうか。
Bluethoothで音声も出力可能です。回路的にはMaster Volumeの直前に入力される感じなので,音量調整は再生側で行ってやる必要があります。
モノラル入力部(ch1-4)はコンボジャックでMic/Lineの切り替えがありMic=XLR,Line=1/4"です。ch1-3は+48VDCの供給が可能でCh3はHi-Zに対応可能です。CH5/6,Ch7/8はステレオ入力でch5/6はRCA or 1/4",Ch7/8は1/4" or iJackとなっています。出力はモニターアウト(ステレオ),Headphone(3.5mmジャック),Subwoofer Outがあります。メインのアウトは背面に1/4" x2が用意されています。
モノラルチャンネルにはRevが用意されています。種類などの変更はできません。
Bluetoothのペアリングは簡単です。今回はiPadでしたが本体のBLUETOOTH PAIR
のボタンを押すと点滅します。再生機側もペアリングモードにしてやればしばらくしてペアリング完了です。完了するとボタンは点灯に変わります。
Sound Impression of EON208P
今回は実際のイベントでのチェックではありません。正直「業務機」とは言いづらい部分が有るのでいきなり現場に持ち込むのはいかがなものかと思い,スタジオでチェックです。
フロアモニター的な配置にし,まずはBluetoothでiPadをシンク,そーっとMaster Volumeを上げていきます。ソースにもよると思いますが,9時くらいのポジションでそこそこの音量感になります。音質の印象は「結構低域が出るなぁ」というものです。120-160Hzあたりの押し出し感があり,高域もきちんと存在していますが,ちょっと意外な印象です。思わずEQなどがONになっていないか確認してしまいました。
左右の空間の再現は高く,また奥行きも非常に見えやすいシステムです。妙なところがハイスペックです(苦笑)。Refernce SourceのKickのComp感や左右に広がるRev,またambientが効いた録音物だと部屋のサイズがみえるというんでしょうか。下手なスタジオモニターより見えやすいかもしれません。ちょっと笑ってしまいました。
さて,付属のAKGのマイクを繋いでみました。まぁ付属品なので文句は言えませんが...という感じです。EON208Pの本体のチューニングと同じ傾向になっているのか,低音がドカンと出てきます。SM58に変えてみると,「ああ,まぁまぁ。そうね」という感じでMusic Sourceでチェックした時と同じ印象です。
僕のiPadにはオシレーターのアプリをインストールしてあるのでそれを使ってSine Waveを入力してチェックしました。70 Hz ... 18 kHz(+/-3 dB)は嘘ではなさそうです。
ちょっと低音が目立つのでEQで補正してみました。BASSが9時半位,TREBLEが2時位でしょうか
さて,Reverb使ってみました。「ディケイ長!!」3-4秒くらい有るんじゃなかろうかという長さです。先ほどとおり空間の再現性が高い部分もあり余計にそう感じるのかもしれませんが,迂闊にRevを掛けると違和感のある空間に早変わりすること間違いありません。
こうしてみると店舗などでちょっとしたイベントに使うというのにはもってこいかもしれません。
ch | Input | Mic/DI | Notes |
1 | Vocal | AKG C7 | |
2 | Bass | DI | |
3 | E.A Gt | (Direct) | +48VDC |
4 | Backing Vocal | SHURE SM58 | |
5/6 | Keyboard | - | |
7/8 | iPhone | - |
みたいな小規模のライブなら,会場の広さにも依存するでしょうが,これ1台でほとんどOKです。
収納時もコンパクトになりますし,言うことなしですね。
Afterwords
ターゲットは意外とカフェやバーなど,常設でシステムを組むほどではないけど,不定期にちょっとしたイベントがある空間
なのかもしれません。
そう考えると低音がちょっとブーストされているのも合点がいきます。
Woofer Unitの口径の関係で遠距離での低域の減衰を考慮してのチューニングかもしれません。
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checker:Takumi Otani
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