JBL PROFESSONAL
EON515XT
今回見ていくのはJBL Professional EON515XTです。EONシリーズは結構息の長い製品で幾度かのマイナーチェンジを経て現在のラインナップに落ち着いています。
EONシリーズはすべてパワードスピーカーですが、今回見ていくEON515XTはパワーアンプ部がAMCRON製とのこと。多くのパワーアンプの名機を生み出したパワーアンプメーカーによる設計です。期待が持てますね。
JBLもamcronもHarman Groupですから実現したのでしょう。早速見ていきましょう
Product Overview of EON515XT
外観は結構大きめです。15インチスピーカーが搭載されていますから当たり前かもしれませんが、持ち上げてみるとそれほどの重量は感じません。
スペックです。
- 型式
- ミキサー内蔵2-Wayパワード・フルレンジ・スピーカー
- 周波数レンジ(-10dB)
- 39Hz ... 20kHz
- 指向角度(水平×垂直)
- 100°×60°
- クロスオーバー周波数
- 1.7kHz
- パワーアンプ出力(<0.1%THD)
- システム:625W/1250W
ピーク LF:525W、HF:100W - 最大音圧
- 132dB SPL
- イコライザー
- LF:±6dB シェルビング@200Hz
- HF:±6dB シェルビング@4kHz
- ドライバー構成
- LF:380mm(265F-1)×1、HF:25.4mm(2414H)×1
- 入力コネクター
- Input3 XLRと標準フォーン(3P)対応の複合型端子(マイク/ライン)×1、Input1&Input2、標準フォーン(3P)(ライン)× 2
- 出力コネクター
- バランスXLR (Pin2:+ / Pin3:- / Pin1:GND)
- 電源
- 100V、50/60Hz
- 消費電力
- 600W
- エンクロージャー
- ポリプロピレン、黒
- 寸法(幅×高×奥行)
- 438×685×366mm
- 質量
- 15.4kg
重量:15kgというと「重そうだな...。」と感じるかもしれませんが、見た目に反して軽い、という感じでしょうか。力を入れて持ち上げると肩透かしを食らう感じです。
入力は1/4" x2 と Neutrik COMBO Jack x1となっておりマイク入力にも対応します。
出力は625Wですのでちょっとしたライブなどには十分でしょう。
ポールマウントも可能ですので設計の狙いは前述のような仮設のStageなどで使用されることを想定しているのでしょう。
Sound Impression of EON515XT
さて、実際の音にいきましょう。
LiveHouseへの納品があり実際に音を聞く機会があったのでそのときの印象をベースに書いていきたいと思います。
このシリーズではない(AMCRONアンプを搭載していない)EONシリーズに関しては何度か音を聞いたことがありますのでその辺も言及できるといいかと思います。
デジタルピアノを通してみます。ワイドレンジな楽器ですからスピーカーの性能の確認にはもってこいですね。アタックの感じなども確認できます。
出てきたサウンドはJBLのそれですが、旧来のEONシリーズの音とは異なっています。非常にしっかりていてくっきりした音です。
ピアノの低音部などを思いっきり引いてもバフつくことなく、締まった低域が再現されます。中域もしっかりしておりあらゆる楽器に影響を及ぼす周波数帯域がきちんと再現されています。高域も嫌味のない音です。
アタックの感じも好印象です。
声を通してみました。マイクはLiveHouseらしくSHURE SM58です。
やはりスピード感のある音ですね。
スピーカーには「音量は出ているんだけど、聞こえてこない。だけどハウリングが起きる(泣)」というものがありますが、EON151XTはそういったものではありません。音がしっかりスピーカーの前に飛んでくるスピーカーというんでしょうか。位相の感じも非常にいいと思います。
Dsのモニターに設置して、Ds chorusのマイクでしゃべってみましたが、ほぼノーEQであるにもかかわらずハウリングは起きません。チェックしていた人が「ちょっと(音量が)大きい、つらいから下げてくれ」というほどにしてもハウリングが起きる気配は皆無です。
ほかのスピーカーと比べたわけではないので、「ハウリングに強いスピーカー」というわけではありせんが、無理やり音量を上げなくてもしっかり音が聞こえるのでハウリングはおきづらいと思います
Afterwords
ちょっとしたイベントからSifefillまで非常に使い勝手のよいスピーカーだと思います。何より音が良い。スピーカーにとってもっとも大事なことですね。