Golden Age Project(GAP)
PRE-73mk3
いつまで持続するのか、というハイペースで公開が続いているProduct Reviewですが、今回の製品レビューは以前のGolden Age Project(以下「GAP」) PRE-73 Jrのレビューの続編といいますか、同じタイミングで複数のHAを比較したのでその時の印象を基に書いていきたいと思います。
今回見ていくのはGAP PRE-73mk3です。PRE-73 Jrの一つ上位機種となります。PRE-73 Jrとの比較位なども踏まえつつ見ていきましょう。
Product Overview of PRE-73mk3
機能の比較などは PRE-73シリーズ比較チャートがわかりやすいと思いますが、いくつかピックアップすると、
- Line入力に対応
- 6 dB/oct. HPF 装備(170Hz/40Hz/OFF)
- AIR Band EQ搭載(+3dB/+6dB@30kHz)
あたりでしょうか。特にAIR Band EQはPREQ-73 PREMIERなどにも搭載されていない機能です(2019秋発売予定のPRE-73 DLX mkIIに搭載されるかも、ですね)。
1Uハーフラックで駆動電圧は24VACです。
PRE-73 Jrと比較するとPRE-73 JrがシンプルなHA/DIに機能を絞ったのの対し、PRE-73 mk3は単体で音を整えることが可能な印象です。また,DI, +48V, Low-Zスイッチにはindicatorが搭載され、パッと見た時にユニットがどの状態で作動しているのかを把握可能です(PRE-73Jrは+48V indicatorとSignal indicatorだけ)。
またGain Rangeも10dB広がっています。
Sound Impression of PRE-73mk3
さて、実際の音に参りましょうか。
既述の通り、今回はお客さんのいつも使っているポータブルなシステムをお持ちいただいて「いつものシステムにPRE-73m Jrを追加したらどうなるか」の際に同時に試してきました。ですのでPRE-73mk3のレビューというよりはPRE-73 Jrとの比較という意味合いが大きいかもしれません。その意味ではPRE-73 Jrのレビューも御覧ください。
Vintage 1073 Moduleを意識した同じメーカーの製品ですから基本的には同じ傾向の音がします。ただ、Kickのトラックを後日試聴したときに時に感じたのですが、PRE-73mk3の方が重心が低く感じます。
40-50Hzあたりがうっすらブーストされているかのような低域の密度感が印象的です。
BassをDI収録した時の印象ですと、整った感じの音が収録できる、という印象です。
僕の勝手な印象ですが、PRE-73 Jrとの価格差の分だけVintage 1073に近づいている
、というと言い過ぎでしょうか。
音とは直接関係ありませんが、Indicatorが多いのは嬉しいですね。今どのモードにいるのか、
が瞬時に判るのは安心です。というのもPRE-73 jrを試しているときにいくらHAをBoostしてもLevelが確保できない瞬間がありましたがInputがDIになっていました(お恥ずかしい...)。
他の楽器も同様に試しましたが、全体的な印象としてはPRE-73 Jrの傾向を持ちつつも更になめらかになっている印象です。
またAIR Band EQ、HPFの搭載により、Mixingでの作業も減らすことが可能ですのですし、Line inputも搭載しているのでMixingの際にHAをDriveするなどLine Driverとしても使用可能ですね。
Afterwords
PRE-73 JrとPre-73mk3でやはり価格差というものは無視できませんね。となると最上位機種のPREQ-73 PREMIERはもっと良いんでしょう...。
Line入力に対応したAudio Interfaceをお持ちの方、HAのキャラクターの選択肢を増やす意味でもご検討いただきたいHAです。
date:
checker:Takumi Otani
Golden Age Project(GAP),PRE-73mk3
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