GOURD
4266B XX
今回見ていくのはGOURDのNUMEROシリーズの中のQUAD COREケーブル 4266のBalance XLR=XLR仕様の4266B XXです。今回試したのは長さ5mですが4266B XXの音質傾向を確認するといった意味では長さの影響は少ないと思います。
NEMERO 4266Pの時には楽器用ケーブルだったのですが,その底力を充分に確認できました。
今回はどうなるでしょう。早速見ていくことにしましょう。
Product Overview of 4266B XX
アンバランスだったNUMERO 4266Pに対して4266Bはバランス接続になるわけですが,4266Bは
- Hot(2)→White x2→Hot(2)
- Cold(3)→Black x2→Cold(3)
- Ground(1)→Shield→Ground(1)
と結線されています。まぁ至って普通の配線です。コネクターはNeutrik NC3FXX-B/NC3MXX-Bが使われていますがチャックとブッシングはケーブルの直径に合うように別のものが使用されています。
Sound Impression of 4266B XX
弊社の録音スタジオANNEX Recで試聴してみました。
Kick用のマイク AKG D112に使用してみましたが,4266Pの時に感じた「情報量の多さ」と「ふくよかさ」が感じられます。
Vocalの録音の時にも使用してみました。交換して色々試してみたのですが,滑らかな中域,スムーズに伸びた高域が好印象です。Vocalの音像が自然に一番前に居る,という感じというのでしょうか。
アンビエントに無指向性のマイクを2本使用して4266Xを使ってみましたが程よくステレオ感のある豊かな音が収録できました。
いつも使っているケーブルと比べると前述の「情報量が多い」「ふくよか」に加えて「解像度の高さ」も付け加えて良いと思います。
別のタイミングで標準的なバランスケーブルと比べてみました。ボーカルマイクの試聴の時にお客さんに「ケーブルでも音変わりますよ。時間あります?」みたいな話になり,差し替えて試してみました。
まぁ変わるとは思っていましたが,ここまでとは...。ダイナミックマイクということもあり,リハスタのスピーカーなのでコントロールルームのモニターほどシビアな調節はしていないにもかからず,その場にいた僕を含めた4人全員が「えー!」という声を上げました。
元のケーブルに戻した時の残念感といったら...。
「レバ刺しだ!」と思って買って帰って見てみたら"レバ刺し風コンニャクだった"
みたいな感じですかね
やっぱりケーブルって大事だと思いました。HAに入るまでにこれだけ情報が欠落してるとEQでもDynでもどうしようもない部分があります。入っている音しかいじれない(エキサイターやサブハーモニックシンセを使えば別でしょうが)ので情報が欠落しないのは非常にありがたいですね。
「標準的なバランスケーブル」はスタートラインからすでにナローレンジ,みたいな感じですので仕上がりに大きく影響するでしょう。
モニターを聞きながら演奏する側のストレスも少ないと思います。
Afterwords
ここまでいい音(=正確で情報量が多い音)で収録できるのであれば本数を揃えてみようかな,と感じている今日この頃です。マイクからの信号を正確にHAに届けてくれるケーブルはそうそうあるものではありません。
つくば店で視聴可能ですのでお気軽にご来店ください。