FMR Audio
RNLA500
さて今回みていくのもコンプレッサーです。
いや、ここはダイナミクスという表現にしておきましょう。というのはどこにもCompressorの記載がないからです。
今回はRNLA500をみていきましょう。
Product Overview of RNLA500
大きさ重量ともにRNC500と同じ印象です。外見の大きな違いといえば,ノブの色,くらいでしょう。
コントロールは
- THRESH(old)
- Thresholdです。-40dB ... +20dB
- RATIO
- Ratioです。1:1 ... 25:1
- ATTACK
- Attack Timeです。1 ... 10
- RELEASE
- Release Timeです。1 ... 10
- GAIN
- -15 ... +15dB
アタックとリリースがいまいちしっくりこない(1がどのくらいで10がどのくらいかが判らない)のですが,「耳を信用しろ,注意深く聴け」ということかもしれませんね。
RNC500と同じくGRメーターは16dBまであり1-6dBまでは1dBステップです。
Sound Impression of RNLA500
さて音に参りましょうか。
実は前回試したRNC500の時に同時に試してみました。ですのでフレームは api LunchBox 500-6B、115V駆動です。
その記事をあわせて読んでいただくとRNC, RNLAの両者の違いがよりわかりやすくなるかもしれません。
さて、RNC500の記事にある通りソースはKick, Snare, Bass, Vocalです。
チェック方法も同じです。まずはKick。
RNC500を同じ方法で設定を決めてみます。
RNC500とDryと3種類を切り替えてみましたが、やはりRNCとRNLAで若干音質が異なるようです。
Bypass時はあまり感じなかったのでおそらく作動の違いでしょう。コンプレション時のキャラが強いのはRNLAの方でしょう。
個人的にはKickではRNCの方が好印象でした(あくまでこの曲の場合、です)。
さてSnareに移ります。
こちらでもRNLAの方が個性が強いですね。
この手のサウンドがはまる場合もあると思いますが、今回の場合はRNCかなという印象です。
さてベースです。
ベースはRNLAの方が好印象ですね。
RNCの時に「派手めにコンプレッションしてみた」と記載した記憶がありますが、その手のサウンドでもRCLAの方がアグレッシブな印象です。
ボーカルに移ります。
こちらもRNLAの方が好印象です。
少し音が前に出てくるという印象でしょうか。Vocalなのであまり深くかけるととんでもないことになりますが、ピークを軽く叩く、という感じでしたら違和感も少ないです。
その名の通りLeveling Amp、という印象です。
今回RNC/RNLA500を試してざっくりした傾向を伝えるならば
- チャンネルインサート->RNC500
- バスインサート->RNLA500
というイメージでしょうか。設定次第で両者とも問題なく使用できると思いますが、何となく上のような関係の成立が見えてくる気がします。
RNC/RNLAともにkneeの切り替えはできませんが,
- RNC500=Hard Knee
- RNLA500=Soft Knee
という設定とのこと。
僕はKick,Snareなどpercussiveな楽器はHardkneeで,VocalやBassなどのサステインがある楽器やバスインサートはSoftkneeでかけることが多いので,その辺の感じで上記の印象になったのかもしれません。
バスインサートということがメインになるのであれば,2モジュール幅でデュアルモノ/ステレオのバージョンがあると結構需要有るんじゃないかと思います。RNLA500DM/ST
みたいな(w
RNCととRNLAどちらがよいかといわれると答えに窮しますが、どちらが欲しいかと訊かれたら、RNCと答えると思います。単純にバスよりもチャンネルの方が多いからです。
Afterwords
api500互換ラックさえあれば簡単に組み込めるのでコンパクトなコンプをお探しの方、ぜひとも組み込んでみてください。RNCと同じく価格以上の音のするダイナミクスです。
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