EAW
MW12,MW15
音響特機さん倉庫試聴会からのレビューVol.2です。今回はEAWのフロアモニターMW12,MW15です。MW=MicroWedge(=「小型の楔」という意味だがここでは「小型floor monitor」という意味)だけあってコンパクト!スタイリッシュなMWシリーズの実力やいかに!!
Product Overview of MW12, MW15
前回のJFLは主にFoHに使用されるスピーカーですが、今回のMWシリーズは完全にFloor Monitorです。非常にコンパクトな見た目でスッキリしています。恒例スペックです。
- ユニット構成:12インチ(MW12),15インチ(MW15)×1 1.4インチ/CDホーン×1
- 動作範囲:64Hz ... 20kHz(-10dB)
- 入力インピーダンス:LF:8Ω/ HF:8Ω
- アクセラレートライフテスト:LF:600W(MW12)/1000W(MW15)/HF150W
- 公称放射幅:H90゜V90゜
- コネクタ:NL4MPR×2
- Full-Range/Bi-Amp切替
いやいや1000Wって...実際出すかどうかはともかく突発信号に強いのは確かですね。
MWシリーズのもうひとつの特徴はCoaxicial(同軸構造)であるということです。シンメトリー(左右対称)というのは結構ありますが、同軸は結構少ないのでは?複数台並べたときも同軸ならではの特性のよさを感じます。ちなみにここまでの耐入力を誇りながらもここでも EAW UX8800は使用されています。Gunness Focusingで補正をかけている部分もあるのでしょう。
トップグリルも頑丈に作られているそうでおよそ3mmの鉄板が入っているとのこと、乗ってもらっても全然大丈夫とのことです。お言葉に甘え(?)乗っかってみました!さすがにアメリカの人間が乗っても大丈夫な強度です。僕が乗ってもびくともしません。→
写真だと分かりづらいですが、結構足先に重心かけています。爪先立ちですがへこみなど皆無です(ジャンプで着地したらわかんないですけど)。
コネクターは手前のバスレフポートに左右に配置されています。Full-Range/Bi-Amp切替スイッチもここにあります。またハンドルというか、持ち運び用のくぼみもここにあります。
コネクターが上から見たときに保護されますので何かが倒れてきたり、マイクを落としたりというようなハプニングが起きても安心です。
Sound Impression of MW12, MW15
さてまずソースをCDにしての試聴です。MW12,MW15を交互に、同時に音を出してもらいますが、周波数特性は同じながらも低域の感じが異なります。下がり方が違うのでしょう。低域は手前が一番出てきています。さすが同軸!スピーカーの周りをいろいろ回ってみましたが同じように聞こえるのが良いですね。2台並べての試聴してみても非常に好印象です。3台並べて、L/R+Centerというモニター(贅沢!!)も試してみたいですね。そのくらいコンパクトです。
さてさて、次にSM58を使用してのチェックです。レスポンスの良い素直な音がでてきます。ハウリングカット用のEQをかましていないので下に向けるとちょっとハウリングを起こしそうになりますが、無駄にハウリングがおきる=小音量でもハウリングがおきて使い物にならない、ということはありません。
声を突っ込んでみたのですが、スピーカー,アンプに「なにか?」と言われているような余裕を感じます。
乗っても大丈夫ですから、もちろん脚をかけてのスタイルも試してみました。脚を、いや足を置く場所によるのですが、真ん中辺りにおくとツイーターをふさぎ見事に高域が落ちます(笑)。
あとスピーカーの角度が27度手前に傾斜してるのですが、比較的浅めな印象があります。アメリカ人が対象なのかもしれませんがもう少し手前まで来てくれてもよいような気がします。充分聞こえるのですが、離れていったときの減衰が他よりも早い感じです。
この辺はサイドフィルなどでカバーできる部分もあるりますし、アオリを用意すればよいだけなので現場ではあまり気にならないかもしれません。
Afterwords
製品写真だとあまりコンパクトな感じが分かりづらいかもしれませんが、上の写真だと感じていただけるのではないかと思います。高さも低く(MW12:333mm,MW15:358mm)、客席からアーティストを隠す部分も減るかと思います。
デモ機の手配も可能ですのでお気軽にお申し付けください。