AKG
K712 PRO
今回もHeadphoneです。対象機種はAKG K712 PROです。Kシリーズのフラッグシップモデルです。
早速見ていきましょう。
Product Overview of K712 PRO
見た目の印象はK612 PROと同じですが基調となっているのはSilverではなく、Orangeです。原産国がイタリアだといわれても信用しそうですね。「Made in Austria」です。安心のQualityですね。
スペックです。
- 構造
- オープンエアー型
- 感度(1kHz)
- 93dB SPL/mW
- 再生周波数帯域
- 10Hz ... 39.8kHz
- 最大許容入力
- 200mW
- インピーダンス
- 62Ω
- イヤーパッド
- アラウンドイヤー、着脱式、ベロア製
- 入力コネクター
- 3.5mmステレオ・ミニプラグ(金メッキ)
- ケーブル
- 着脱式、片出し
- 質量
- 298g(除ケーブル)
- 付属品
- 3mストレートケーブル(OFC)、5mカールコード(OFC)、標準プラグアダプター(ねじ固定式、金メッキ)、キャリングポーチ
インピーダンスが62ΩとK612 PROと比べて半分くらいです(以前感じたK612 PROの「整った感じ」はインピーダンスによるものかもしれません)。他はさほど大きな違いは無いようです。コードが脱着式、というくらいでしょうか。
装着感もK612 PROと同じく快適です。
Sound Impression of K712 PRO
さてさて、音に参りましょう。K612 PROのときと同じくいつも使用しているKRK Systems KNS8400と比べてみました。
当たり前ですがAKGサウンドです。ゆとりがありつつ非常にリアルな音がします。ダイナミクスに関するレスポンスも優秀です。情報量が多く、MixingやMasteringにも威力を発揮するでしょう。
聴覚上の周波数レンジもK712 PROの方が優秀です。Kickの重たい感じがきちんと再生されています。
装着にゆとりがあるのでスピーカーで聞いている感じに近い印象もありますが、音源が左右からなので少し違和感があります(これはすべてのheadphoneに共通の傾向でしょう)。
耳が疲れないのは非常に良いですね。クラシックやサウンドトラックなども聴いてみましたが全般にわたり非常に印象がよいです。
好みを別にすれば非常にオススメできるHeadphoneです。「好み」の部分は仕方ないとしても高解像度なモニターを導入することを考えればぜんぜんアリな選択肢ではないでしょうか。
John Williams STAR WARSを聴いてみましたが主題に入る前の、左から聞こえる「黒電話のベルのような音」が一番きれいだったのはK712 PROでした。
原産国がEuropeということもあるでしょうが、スピーカー(=ADAM S1X)と聞き比べたときに音像などの印象の差が小さかったのはK712 PROです。
試しにPro Toolsのsession fileを開いて聴いてみましたが、やはり印象がよいです。奥行きやダイナミクスの印象もモニタースピーカーと大差ない印象です。
K712 PROがあればモニタースピーカーはいらない
,とまでは言いませんが優秀なモニタースピーカーと並んで大きな参考になるHeadphoneです。
Afterwords
良いスピーカーや良いHeadphoneが持つ「出てくる音を聴いてテンションが高まる感じ」(僕だけでしょうか...)を体感できる優秀なHeadphoneだと思います。
価格はさすがにある程度しますが、非常にオススメできるHeadphoneです。Mixチェック様に1台欲しくなりました。
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checker:Takumi Otani
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