ADAM Professional Audio
STUDIO PRO SP-5
2019年あけましておめでとうございます。
昨年は皆さんにとってどんな1年だったでしょうか。僕は製品レビューは後半失速したのが反省です。今年はなんとか失速せずに書いていきたいと思います。
2019年最初の製品レビューはADAM Professional Audio 初のヘッドフォン STUDIO PRO SP-5です。
2018年の秋口くらいから楽しみにしていたのですが、ちょうどタイミングがマッチし、デモ機をお借りできました(CFE M岡さん、いつもありがとうございます)。
早速見ていきましょう。
Product Overview of STUDIO PRO SP-5
早速ですが、Specと参りましょうか。
- Design
- Closed back, circumaural dynamic headphone
- Foldable
- ◯
- Detachable Cable
- ◯
- Transducer Ø
- 40 mm (gold plated)
- Frequency Response
- 8 Hz - 38 kHz
- Sensivity @ 1 mW per ear
- 95 dB
- Impedance
- 70 Ohm
- 重量
- 0.29 kg
- Warranty
- 5 years (2 years warranty plus 3 years optional with product registration)
- Delivery Contents
- 3 m spiral cable with gold-plated 6.3 mm jack, 1.2 m straight cable with gold-plated 3.5 mm jack, design case, manual
国内で有名なSONY MDR-CD900STと比較してみましょう。
- 型名
- MDR-CD900ST
- 形式
- 密閉ダイナミック型
- ドライバーユニット
- 40mm、ドーム型(CCAW採用)
- 最大入力
- 1,000mW
- インピーダンス
- 63Ω
- 音圧感度
- 106dB/mW
- 再生周波数帯域
- 5 ... 30,000Hz
- コード長
- 2.5m
- コードの太さ
- Φ4.0mm
- プラグ
- ステレオ標準プラグ
- 質量
- 約200g(コード含まず)
なかなかいい勝負していると言っていいと思います。
感度は900STのほうが優秀ですね。ドライバーユニットのサイズは40mmと同じ、インピーダンスもそう大きく違いません。カールコードが意見が分かれそうです*1。僕個人としてはストレートケーブルのほうが好きなので、オプションで発売されるのを期待です。
SP-5は専用セミハードケースもついてくるので安心です。
LogoプレートにはADAM AUDIO Berlin – Powered by ULTRASONE
と記載があり、生産もドイツ本国でハンドメイドされているとのこと。ADAMの本気度が伺えます。ハウジング自体のデザインはULTRASONEのデザインが踏襲されています。
耳を押さえつけることもなく長時間かけていてもさほど苦にならない印象です。
*1:デモ機には付属していませんでしたが、製品にはスパイラルケーブルとストレートケーブル両方付属してくるそうです。
Sound Impression of STUDIO PRO SP-5
さて、実際の音に参りましょうか。
SRの現場でよく使用するReference、Mixingした音源、Mixing中の音源などを聞いていきました。
Demo Unitがまだ新しくちょっとまだ音が硬い印象もありますが、きちんとADAMらしさ
はあります。スッキリとした高域に加えHeadphoneならではの耳元で鳴る低音、という印象でしょうか。
まずHeadphoneの基本的な事実として音像は脳内定位します。これはSP-5も同様であり致し方ありません。モニタースピーカーとの比較の印象ですが、まず低域がしっかり聞き取れます。Specで8Hzから再生できるSP-5と40Hzまでしか再生できないNearfield monitorを比べること自体が酷ですが致し方ありません。Nearfieldに期待するのは僕はどちらかというと定位だったり奥行き感だったりするので今まで特にストレスはありませんでした。Subwooferを追加することを考えたこともありましたが、今の所2.0環境でやっています。では中高域はどうかというと笑えるくらいスピーカーと同じです。比較に使用したのはS1Xですが、印象が変わらないので良い悪いは別としてHeadphoneとモニターの音の違いによる迷いが減るでしょう。
ちなみにSine Waveを使って20HzまでゆっくりSweepさせていってみましたがきちんと聞こえました。
Edit/Mixing中の音源を聴いて見ましたがリップノイズなどの細かい部分がよくわかります。僕はスピーカーでのミックスに慣れているのでHeadphoneはちょっと確認に使用するくらい、ですが今回SP-5を試して「ノイズカットやエディットに関しては(SP-5に限らず)Headphoneの方に分がある」と思いました。
KRK KNS-8400、SONY MDR-CD900STと比べましたがさすがにどれもきちんと情報を伝えてくれますが、日頃からADAMを使用しているせいかやはりSP-5の音が僕にはすんなり入ってきます。
Afterwords
数年前に買った、SRの現場でよく使っているHeadphoneのEar Padがボロボロになってきていてパーツが取れないので良い機会かもしれません。スタジオモニターの解像度がSRの現場で手に入るのは(必要かどうかは別として)悪いことではありません。
よくあるSTUDIO MONITOR HEADPHONE
に比べて高めの値段設定なのですぐにとは参りませんが、良い候補を見つけました。
2019年1月末までこんなキャンペーンも開催しておりますのでタイミング会う方はぜひともご活用ください。
date:
checker:Takumi Otani
ADAM Professional Audio,STUDIO PRO SP-5
ショップページへ