ADAM
F5
さて,InterBEEで展示してあったADAM AUDIO Fシリーズです.ADAMの中ではいわゆるエントリーモデルと言えるでしょう。
Aシリーズ,SXシリーズを愛用している僕としてはあの価格でどこまで「ADAMサウンド」が出るのか興味津々です.早速見ていきましょう
Product Overview of F5
さてデモ機が届いての印象ですが,昨年末にレビューしたRCF Ayra5と似た印象を受けます.サイズや重量なども似ています.
スペックに参りましょう
- ツイーター
- ARTツイーター
- ウーファー
- グラスファイバー/5インチ
- ツイーター出力
- 25W/35W(Long/Short)
- ウーファー出力
- 25W/35W(Long/Short)
- Level Control
- -∞ - +6dB
- High-Shelf EQ 5kHz
- ±+6dB
- Low-Shelf EQ 300Hz
- ±+6dB
- 周波数特性
- 52Hz - 50kHz
- 入力
- XLR/TRS(Neutrik Combo),RCA
- 重量
- 6.8kg
- サイズ
- 290H x 185W x 230D mm
AXシリーズ,SXシリーズとの大きな違いはツイーターがARTツイーターと言うこととウーファーユニットの材質でしょうか.
もちろん内部のアンプなども違うのでしょうかスペックからはそれはわからないので邪推するのはやめておきましょう。
ここまで安価にできたのは生産地が中国,と言うことも大きいでしょう.設計はドイツ本国,生産は中国となっています。
電源はIECですので好みに合わせて変更可能です.コントロールですが,Level Control(0dBセンタ−クリックあり), EQ Hi/Lo, 80Hz HPFがあります。
Wall Moutのねじ穴も用意されています。
Sound Impression of F5
さて,実際の音に参りましょう。
デモ機が到着した日,webのステイタスを「デモ機あります!」に変更したのですが,ご自宅でそれをみた常連さん(そうですね"hrmくん"としておきます.)が目敏く発見,ルンルン気分でご来店いただき「F5聴けますか?」と.「ええ!もちろん!」と急いでセッティングです(苦笑)。
左右の間隔1mくらいでしょうか.iPodからの音源をミキサー経由で入力です。
まずフラットな状態での試聴です。
好印象です.音量も充分出ます.InterBEEでも感じたマイルド,優しい感じはあります.そういう意味ではAX,SXシリーズとは異なるコンセプトで設計されているのかもしれません.ただ,解像度の高さと言うんでしょうか.そういった部分がどう価格帯のモニタースピーカーよりも高い気がします(ADAM使い慣れているのでそう感じたのかもしれませんが)。
よいミックスはよく,よくないミックスは良くない状態で再生されそうですが,SXシリーズよりはオブラートに包んでくれるというか,そういう印象です(S1Xはほんとに辛口です...)。
hrmくんはいろいろなソースを聴いていましたが低域もしっかり再生されており申し分ありません.もちろん超低域はありませんが,FSubが3月に発売予定とのことですのでそちらと組み合わせるのもありでしょう。
低域が少し膨らむ印象だったので10円玉をインシュレーター的に入れてみました.わずかですが,解像度が上昇します.AT6099などのインシュレーターで解像度は大きく改善しそうです.低域も少し抑えられた状態になります。
80Hz HPFを入れてみました。ウーファーユニットにかかる負荷が減るのでしょう。中高域の解像度はこちらのほうが好印象です。
設置場所を台の奥から手前に変えてみると大分かわりました.低域はどうやら机での反射が大きな原因の様でした。
しゃがんだりしならがListening Pointを探してみましたが,耳の高さがフーファー〜バス レフレックスポートあたりが正解かなと言う印象です.高域が上から降ってくる感じが心地よい印象です。
ここからさらにRoom EQをいじっていけるので部屋なりに合わせて調整が可能でしょう.ただ,いきなりここをいじるのではなくインシュレーターや設置場所をいろいろ探ってみてからがよいと思います。
他にも興味を持っていた方も後日いらしていただいて試聴してくださいましたが,印象は良かったご様子です。ただ,やはり解像度はもっと欲しいですね,という印象になりました。
電源ケーブルを変えたりしましたがそのへんかもきっちり判ります。
Afterwords
hrmくんから,「いつも使ってる人間としてF5,どうですか?」と核心を突く質問を受けましたが,「価格を考えたら充分だと思うし良いスピーカーだと思う」という回答になりますでしょうか。
F5だともう少し低域が見えて欲しい感じもありますが,F7だとなかなかいい線いくんじゃないかと思います。
台数集めてFsub組み合わせて5.1chとか構築できそうですね。すごく良いシアタールームが出来上がるでしょう。
コンパクトで手の届きやすいモニターをお探しの方にオススメできる製品です。
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checker:Takumi Otani
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